桜を振り返る～さくらの詩2015～

早春のまだ眠っている桜の木から

初夏の命溢れる新緑の木まで

今年は数か月　同じ木を見てきた

国立博物館で行われていた特別展の仕事が　ようやく終わった

毎日のように通った道には　たくさんの桜の木があった

始めは冷たい風の吹く日が多かった

やがて季（とき）は移り　

淡く儚く白く咲く花達が　満開になった

桜吹雪の舞う日も

雨に落ちる花びらの日も

やがて　全ての花はその命を全うし

新しく緑の葉に生まれ変わった

繰り返し変わることのない自然のサイクル

たくさんの感動と癒しをもらった今年のさくら…

それは　一瞬の再会にも似ている

その時の表情は二度とは見られない

心に刻んで　忘れない

時には遠くから　時にはすぐそばで…

桜の歌を聴きながら　今年も出会えた淡い花

生まれてから　生まれ変わる時までの短い瞬間は

私達の生き方に似ている

精一杯花咲かす桜の姿に

もう一度あの時の想いを重ねる

こんなに短い命を

懸命に精一杯生きてみる

桜の葉が　枯葉となるまで…

＊今日は何の日？　　５月１９日　食育の日　クレープの日（毎月19日）